レーシック体験記2 本文へジャンプ

ついに、その日が来ました。気持ちが高ぶっているせいか、風邪なのか、すこし微熱がある。

2005年1月29日

15時に来て下さいと言われてましたが、14時45分に到着。受付で最初に治療費を支払います。料金は215000円。私はカードで支払いました。

待つことなく、いつものように視力、眼圧などの検査をうけました。ここでも、看護師さんから、手術の成否はあなたにかかってます。40秒間赤い光を見続けてくださいね。そらしてはなりませぬ。

何回も言われ、簡単なことが難しく感じてくる。すこし不安だ。

検査が終わったのは15時35分。手術は50分から始めます、と言われた。それまで待合室で、いろいろ不安なことがよぎったり、それを、打ち消したり、心の葛藤がありました。

14時55分ごろ、「木野さん2階に来て下さい。」私は、気合を入れるため小さくハッスルポーズをして2階に。

2階の個室に案内され、そこで待つこと5分。看護師さんが入ってきて、キャップを頭に被らされる。そこからまた5分ほど待つ。気の弱い私は再び不安なことを思い浮かべる。しかし、その時、30年前の全日本吹奏楽コンクールの舞台袖で待ってたことを思い出しました。

本番前の舞台袖。緊張し、不安もよぎる。しかし、舞台に出てしまえば、失敗したところで、取り返しの付くものではない。開き直りだ。今まで苦しい練習をしてきたんだ。その元を取るためにも上手く演奏しなければ損だ。

と考え本番を迎えたものだ。コンクール自由曲は・交響詩「海」から風と海との対話/ドビュッシー。頭の中にその曲が流れる。次第に、気分が乗り、指揮者のように手が動く。ピッコロの合図で、金管が最後の大波を豊かな音量で表現する。そして最後はティンパニが加わり壮大に曲が終わる。観客から拍手やブラボーの声。私は客席に向かって頭を下げる。鳴り止まぬ拍手に再びお辞儀をするする。そのとき、

トントン

看護師さん「始めますのでこちらへ」

拍手が鳴り止み、現実にもどる。再び緊張する。

だめだ、吹奏楽とは違う。開き直れない。

手術室は二部屋になっていた。まず、入口の部屋で椅子に座らされ、目を洗ったり、目の周りの消毒。眉毛にテープを貼られる。すぐ向いには、執刀の先生が手を消毒しながら力の入った声でスタッフに暗号のような指示をしている。

綺麗な看護師(女性:マスクをしていたので本当は良く分からない)さんに向かい合って両手を持たれ、看護師さんが後ろに歩きながら私を手術用の椅子に誘導してくれました。

手術用の椅子は、床屋の椅子のようになっていて、座ってすぐに背中がゆっくり倒れ、ほぼ真上を見るくらいになりました。そして椅子が回転し、先生が位置を調整している。

先生「よし、ここで固定だ。木野さん動かないで」

私「はい」 先生「返事をすると動くから、この後は何も言わないでください」 私「・・・」

目の上に布のようなものを当てられる。

先生「目を開けてください」
目を開けると、真上やや前方にはっきりした緑の光と、かすかに見え隠れする赤い光。

目の上に、布がかぶせられ、右目だけが出た形になる。

目の上に何かリング状のものを置かれ、メスのようなもので、何箇所か瞳のまわりをマークしているようだ。その後フラップを外したようで、目の見え方が代わり、赤い光が滲んで見える。

先生「レーザーを当てます」「赤い光を見ててください。」

レーザーを当てる音がジージーと聞こえ、肉を焼くような匂いがする。横から、将棋の名人戦のように、秒読みをする女性の声「30秒・・・20秒・・・10秒・・・5秒・・・」レーザーが止まり、取ったフラップをかぶせているようだ。そして、また秒読みが「2分・・・1分・・・30秒・・・10秒・・・」

フラップは2分で結合するようだ。

これで右目は終わり。この時点で、気疲れによる脱力感を感じていました。

先生「あと半分です。がんばって」

左目も同じように進んできましたが、極度の緊張感のせいか、もうろうろして20秒あたりで視線が赤い光を外してしまいました。そうなるとレーザーが止まる。

先生「木野さんがんばって!」無意識のまま、再び赤い光を追いかけて、40秒終了しました。

フラップが定着するまで2分間静止して全て終了しました。

左目からは涙がポトボトこぼれる。何かごみが入っているような違和感がある。

先ほどの綺麗な看護師さんに両手をつないで入口の部屋に案内された。

キャップや、絆創膏をはがされ、目の保護用のゴーグルを掛けてもらい、個室で休むように言われました。

個室では、痛みでなかなか目が開けれなく、見えているのか見えてないのか良く分かりませんでした。

ソファで、ぐったり横になって30分ぐらい休みました。

5時ごろ
1階の診査室で、先生の検査を受け、全ては終わりました。

その後は、女房に送ってもらい、6時ごろ夕食をして、7時ごろに就寝。

寝るときは寝るとき用のアイマスクをして寝ました。このアイマスクは1ヶ月くらいつけなければなりません。

以上が当日のレポートです。

つづく