2009年全日本吹奏楽コンクール 大学の部
皆様 お待たせいたしました。今年も明和テレビでは吹奏楽コンクールを見に行きたくても諸般の事情で行けない人の為に実況中継を行います。 今回は、地元名古屋開催。自宅から開場までドアトゥドアで約1時間です。 12時を過ぎた頃、車に乗り込もうとしたところ ツルルル ツルルル 田原OB会長からお電話。 「もう会場着いたけど君は、」「えー、今、家を出るところです」 会長 早い! 私は電話を切るとレクサスIS250のドアを閉め、出発したのです。 現地に着いたのは1時ごろ、会場の駐車場に車を止めてエスカレーターを上ると入場口前のロビーで楽天の野球をパソコンで見ている田原会長を発見。 いつもダンディですねぇ 日時:2009年10月17日土曜日14時50分 場所:愛知県名古屋市名古屋国際会議場センチュリーホール 一緒に会場に入ると、いつもコンクール会場でしていることですが、まず、当日の演奏CDの予約を入れるのです。 今回は「神大」「駒澤」「立命」「文教」の4つを予約。 そして席について会長と政治経済などの高尚な話をしていた。ような、気がします。たぶん、、 アナウンス「まもなく開演です。携帯電話の電源をお切り下さい。」 オープニング 開会式では「大人の芸術性高い演奏を期待します」と言っていたような気がします。 さて、今回の私的評価は、私はコンクール同様課題曲技術点、音楽点 自由曲技術、音楽とAからEまで5段階表示で採点し、田原会長は総合でAからCまで3段階での採点をしてみました。 1: 中国支部代表 山口大学文化会吹奏楽部/指揮:松田和寛/
2年連続4回目 団員は白のブレザー、指揮者は黒。譜面隊の後ろに深海のような青い色で山口大の文字がきれい。 課題曲はバランスも良く、知的なサウンド。できればこの曲の変化する拍子の面白さがもっと出てくるとさらに楽しく聴けたと思います。 自由曲もこの曲の持つドラマチックに変化する場面、チャンネルの切り替えが出来ると楽しさが膨らみます。 私:課題曲技術D 音楽E 自由曲 技術E 音楽D 合計6点 田原氏:B 結果:銅賞 2: 九州支部 福岡県代表 福岡教育大学吹奏楽部/指揮:大石晃平/
3休明け8回目 服装は上下黒 課題曲:マーチとしてしっかり2拍子を刻めるともっと良くなると思いました。明日への希望の沸く気持ちよい演奏でした。 課題曲が終わってからピアノ奏者が木管席から移動したのですが、ピアノの場所に着いてから自分でピアノの蓋を開けたのです、この間が長く聴衆の目線もそちらに奪われてしまい課題曲からの緊張感が切れてしまった。良い流れで自由曲につなげるためには、この場合はピアニストが移動すると同時にピアノの近くのパーカッション奏者が蓋を開ければピアノ奏者は演奏に集中できるし課題曲と自由曲の間が伸びない。ここらへんの細かい所もコンクールでは大切です。 自由曲:ドラマチックな曲でした。リズムをしっかりと刻めばこの曲がもっと締まった演奏になると思いました。 私:課題曲 技術C 音楽B 自由曲 技術C 音楽D 合計12点 田原氏:C 結果:銀賞 3. 関西支部 大阪府代表 近畿大学吹奏楽部/指揮:森下治郎/
3年連続26回目 服装は上下黒、私の学生時代の近畿は白だったと思う 金管の譜面台が斜めになっていて金管のベルが見える。 課題曲:譜面を淡々とこなしているよう感じです。これは計算してのことなのだろうか。そのため拍子が変化していく面白さは感じられませんでした。サウンドが素晴らしいだけに残念。 自由曲:初めの静かなところで音程がしっかり合うと緊張感が増したと思います。「タン、タ、タッタ」という頻繁に出てくるリズムを各パートしっかり印象的に刻んでくれると曲のテーマがしっかりするのではないでしょうか。 何にせよ各個人の力量はピカ1 組織のしっかりしている伝統校なので毎年聴くのが楽しみです。 私:課題曲 技術B 音楽C 自由曲 技術A 音楽C 合計15点 田原氏;B 結果:銀賞 4: 九州支部 福岡県代表 福岡大学応援指導部吹奏楽団
/指揮:大石晃平/9年ぶり28回目 服装は女性が白、男声が黒。パーカッションでティンパニのみ上座に まだセッティング中なのにアナウンスが流れる。 課題曲:淡々と演奏されてましたが最後の足踏みの所をスピードダウンし印象的にまとめました。 自由曲:高い技術の必要なこの曲を難なく演奏されてました。楽しく聴けました。音が強い、弱い、だけでなく重い軽い、深い浅い、スピード感など表現力がもっと出せると深みのあるディオニソスになると思いました。 福岡大学は伝統のある大学です。毎年期待しています。 私;課題曲 技術D 音楽E 自由曲 技術C 音楽B 合計10点 田原氏;C 結果:銅賞 5: 東関東支部 代表 吹奏楽部 /指揮 :小澤敏朗 /3休明け 上下:黒 ティンパニのみ一番上 並び方は大切です。きれいに並ぶときれいな音が出てくるような気がします。 課題曲:今日4つ目の課題曲Vですが、他とは違う。なぜだろう、そうか、1つ1つの音が長い。まるで弦楽器のようです。 クラリネットがキラキラする湖面のように波を送る。そこに木管高音が絹の光のようにノンビブラートで降りてくる。とても静かな始まりだ。ところどころ変化する拍子をしっかり表現され静かな曲に変化が起こる。そしてまたクラリネットのうねり。 中盤になりテンポ感を立たせてしっかり刻まれ徐々に緊張感増してきました。他団体のように音量アップで音楽を盛り上げるのでなくテンポ感、刻み方の変化で聴衆に迫ってきます。最後は隈取をぬった看板役者が床をバンと叩き、瞳をくるりと回して手を前に差し出して決めポーズをする。そんな感じでした。 この床を叩く場面は全員が相撲取りのしこを踏むように、体全体を傾かせすべての体重をかけて踏み込み 「決まった!!」と言わんばかりに見せてくれました。 最後トムトムが「トトトトン」と叩くのですが、私には何回聞いてもトーキングドラムが「ありがとう」といっているように聞こえます。 いい演奏が出来て「ありがとう」 金賞を「ありがとう」 と言っているのでしょうか。 皆様もCDを買ったら注意深く聞いてみてください。 「ありがとう」です 自由曲:とても緊張感のある静寂のなかマリンバがテーマを奏でる。ブラスのファンファーレが鳴り響き低音が胎動する。この辺のうら拍の感じ方が素晴らしく聴衆をドキドキさせます。サックスのソロも長い髪を振り乱し気持ちがすごく入っていて感銘した。多少うら拍が流れてすべって聴こえたのが残念でしたが、それにしても各ソリストは良い演奏をしていました。オーボエのソロもノンビブラートとビブラートを1音1音交互に使って「ゆれ」を必死に表現していた。バックのホルンのピッチが揃ってたらもっとグーだった。このあとクライマックスへ向けてのテンポ感の上げ方が素晴らしい。そして再び静けさが、フルート、オーボエが静かに奏でる。聴衆はしっとりとして聴いている。 と、そして、その時!(もうNHK「そのとき歴史は」は終わってしまいましたが)事件が起こったのです。 私にとっては暴力事件です!! 「ツルルルル ツルルルル ツルルルル ツルルル」 審査員席の後ろあたりで携帯電話がなってます。オープニングで「携帯電話の電源をお切り下さい」とアナウンスしていたはずです。アナウンスしなくても当然のマナーです。結構長い時間です。よりによって緊張感のある静かな場面で鳴っているのです。ここまで緊張して聴いていたのに 一体誰なんだ! これは後で2ちゃんねるに載ってましたが、どうも審査員席の後ろの関係者席から聞こえたのだそうです。 関係者席です!! 東海吹連の関係者。つまり東海地区の学校の先生と思われます。 いったいどうしてくれるのだ。東海吹連は何をやっているんだ。 ここで東海吹連にコンクール前半までの積もり積もった文句を言いたい。 この10年くらい私は欠かさず全国大会を見てきましたが、今回の運営はおかしい。 演奏中にもかかわらず、舞台裏で楽器を動かす音などの雑音が聞こえる。こんなことは他地域の全国大会では聞いた事がない。 ステージ上ではまだセッティングが終わらないのにアナウンスが始まったり、挙句の果てはこの携帯電話。 学生たちがこの日の為に、どんな思いをして練習してきたのか、特に今の大学生は大変です。安らかな気持ちで練習している学生ばかりではありません。学費や部活の為にバイトしている学生もいることでしょう。就職も心配です。ここへ来るまでにいろんな問題を乗り越えてやっとたどり着いたコンクールなのです。 その気持ちを考えてちゃんと運営してほしい。切なる願いです。たのみます。 私:課題曲 技術A 音楽A 自由曲 技術A 音楽A 合計20点 田原氏:A 結果:金賞 6:
東京支部 東京都代表 駒澤大学吹奏楽部/指揮:上埜 孝/2年連続21回目 上下黒。例年指揮台に補助段を使ってゆっくりと1段1段上がる上埜先生ですが、今回はすんなりに上がった。元気な姿をみると嬉しい。 課題曲:神大と違い、いきなりの大音量で面食らいましたがマーチとしてのツボを押さえたいい演奏。各人も浪々と歌いこなし自身あふれる余裕のマーチでした。 自由曲;これも夜中の静けさを表現するところを大音量で演奏してて、「夜明け」というより真昼間というにぎやかな夜明けでした。このあと、夜明けの場面はどうなるのか心配でした。案の定、大音量で世が開け、まるで煮えきった真っ赤な でかい太陽が空一杯に昇ってきた、という感じでした。 しかし、これが駒澤の駒澤らしいところでしょう。スピード感ありリズム感ありのワクワクする歯切れのいい演奏でした。 最後は「これが駒澤サウンドだ! どうだ 参ったか!!」とか言っているような痛快・愉快、魅力一杯の演奏で決めてくれました。 「ダフニス」ってオリジナルだったっけ、と思わせるくらい原曲とは一変した面白い演奏でした。 わたしが気になった大音量ですが、大阪国際会議場とか普門間ならちょうど良かったかもしれません。 私:課題曲 技術A 音楽B 自由曲 技術B 音楽C 合計15点 田原氏;A 結果:金賞 休憩 誰かいないかと田原さんと探しましたが見つからず、、 ここで、何処にでもある問題提起です。演奏会の休憩中はどこの演奏会でもトイレは大混雑。とくに女性は気の毒。若い女性がたまりかねて男声トイレにこられてました。何とかしてあげたいのですが、良い方法はありますでしょうか。 7:
北海道支部 函館地区代表 北海道教育大学函館校吹奏楽団/指揮:中島誠一/5年ぶり21回目 女子は白:男性黒 課題曲:皆さま楽しそうに演奏して好感もって聴いておりましたが、リズムがゆれというより よれていて不安定に感じました。マーチをちゃんと演奏するのは難しいですよね。 自由曲:佐藤四朗君と多分同期の秋田南高校出身天野先生作品。各ソリストは心をこめて必死に歌っていました。あとはバンド全体の音作りですね。 私:課題曲 技術D 音楽E 自由曲 技術E 音楽D 合計6点 田原氏:B 結果:銀賞 8:
北陸支部 富山県代表 富山大学吹奏楽団/指揮:建部知弘/4年ぶり3回目 服装は白 指揮者はなんと駒澤の建部君。現役時代多くの楽器を持ち替えての素晴らしいソリストでした。 課題曲:しっかりとマーチにはなってました。これ結構大変なことです。ワクワクするすばらしい演奏です。 自由曲:この曲も建部君大活躍。表情豊かに指揮をしています。途中フルート奏者が突然トランペットのいる最上段にのぼり何をなさるのかと見ていたらただソロを演奏してまたフルートの席にもどって来ました。あまり意味がないように思いましたが、ソリストとしての度胸付けの意味で教育的に考えて席を動いたのでしょうか。 課題曲からの疲れか、途中から息切れして雑になってきました。建部君が示している方向性は正しいので時間を掛けてしっかり作り直し来年は金沢大を破り、再び全国大会で再会したいと思っております。 私:課題曲 技術E 音楽B 自由曲 技術E 音楽C 合計9点 田原氏:C 結果:銅賞 9: 東海支部 静岡県代表 静岡大学吹奏楽団/指揮 :
三田村健/3休明け8回目 上下黒 並び方が神大と同じで最前列にオーボエがいます。ロータリーでなくピストンバスを使っているところに指揮者さんのこだわりがありそう。 課題曲:軽快なテンポ。このような軽快なマーチを好む人も多いと思いますが、私は歩けるマーチが好きです。1拍目をしっかり刻んでくれるだけでも雰囲気が変わると思います。でもサウンドも良く好演だったと思います。 自由曲:雰囲気も出ててサウンドも良い。ただ、盛り上がるところで課題曲同様1拍目が滑ってしまうのでドキドキするような迫力にかけるところが残念です。でも好演でした。 私 課題曲 技術B 音楽B 自由曲 技術B 音楽D 合計14点 田原氏;B 結果:銀賞 10:
関西支部 京都府代表 立命館大学吹奏楽部/指揮:茶屋克彦/3年ぶり3回目 白色のブレザー ドラだけが上手に配置 課題曲:とても気持ちいいサウンドでした。拍子が変わっていく場面で拍子感がしっかり出てればもっと良かった。好演です。 自由曲:ドラマチックな曲を、しっかりツボを押さえて立体感のあるいい演奏でした。ワクワクするような楽しい時間を過ごせました。私的には金賞かと思いましたが本当に残念です。京都はここといい龍谷といいレベル高いですね。 私:課題曲 技術A 音楽B 自由曲 技術B 音楽C 合計16点 田原氏:B 結果:銀賞 11: 東北支部 宮城県代表 東北福祉大学吹奏楽部
/指揮:松崎泰賢/3年連続7回目 上下黒です。ポニーテールの子が多いけど、指揮者の趣味でしょうか。ちなみに私も好みです。 課題曲:指揮者のこう作りたいという気持ちは良く伝わってきました。面白かったです。時々強烈なフォルテが気になりました。 自由曲:八木澤作品といえば東北福祉大。というくらいしっかりと作っていました。 私:課題曲 技術B 音楽C 自由曲 技術C 音楽C 合計13点 田原氏:B 結果:銀賞 12: 西関東支部 埼玉県代表 文教大学吹奏楽部
/指揮:佐川聖二/2年連続18回目 上下黒に女性は半そで。なぜか文教大は色っぽい 課題曲:やさしい雰囲気で曲が始まりました。突然指揮者が最上段から手を振り下ろし場面は急変しブラスセクションが鳴り響く。とてもメリハリのある作り方で面白かった。 自由曲:いきなり暖かい風に包まれる。その中からクラリネットが席から立ち上がり長いソロを演奏。体を大きく動かして精一杯の表現をしています。心温まるソロを聴いて涙が出そうになりました。ソロが終わったときには思わず拍手をしたくなりました。そのソロに呼応し全員が心を込めて歌い上げる。一人一人が音の出だしから終わりまで一生懸命心を込めて歌ってくれます。この暖かいサウンドに包まれてとても幸せな気持ちになりました。 昨年のトスカも心のこもった素晴らしい演奏で、結果の銀賞には大変驚き残念な気持ちでした。私としては、この銀賞にこだわらず同じ路線を進んでほしいと切に願っておりました。だいだいこういう場合、翌年は違うパターンに路線変更しメリハリのある単純な曲を音量の強弱だけで表現して金賞を狙う場合が多いと思います。今年の選曲は悩まれたことと思います。しかしこの団体は私の期待通り昨年と同じ路線で再挑戦してくれ、見事に金賞を受賞しました、私もすごく嬉しく思った次第です。 吹奏楽でこれほど艶のある色っぽい演奏をしてくれるのは文教大学だけです。このまま将来同じ路線で心温まるサウンドを聞かせていただきたいと願っております。 私:課題曲 技術A 音楽A 自由曲 技術A 音楽A 合計20点 田原氏:A 結果:金賞 終わって 結果としては関東地区の金賞独占になってしまいました。田原会長の審査も正確で結果と違ったのは最初の2団体だけ。恐れ入りました。 また、東海吹連様には一生懸命休日を割いて運営してくれたのにもかかわらず、感情的に非難してしまい反省しております。私も愛知県で生まれ、地元なので厳しく思った次第です。 ただ、演奏中に舞台裏の音がどれだけステージに聴こえるか、アナウンスとステージの連携はどうするか、とか、心して考えれば何とかなることです。このような気配りが演奏でも大切。低迷する東海地区。このへんから直していきませんか。私が高校の頃の東海地区は中学から一般まで日本の頂点にいたはずです。 再び東海地区が日本のリーダー的存在になるよう応援している次第です。 表彰式の後、田原会長と文教大の佐川さんに挨拶しましたが、佐川先生は復活の金賞に大喜びでした。例年はもっと冷静だったと思います。胸のつかえが取れたのでしょう。おめでとうございます。 さて、小澤先生は、、神大生に聞いたら、もう飲みに行ってしまったとか、、 まぁ いいか (これ広沢さんのギャク) |