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私の体験談

神奈川大学吹奏楽部サマーコンサート2006

神大ブラスファンの皆様、ご無沙汰です。今回も神大コンサートの模様を明和テレビでご覧下さい。

 2006年6月18日(日)開場12:45 開演13:30

 横浜みなとみらい21大ホール

私が到着したのは12時50分ごろ、OB会受付でモックンからチケットをもらい席に向かう。おや、今、遠山先輩を見かけたような、気のせいかな。

席に着くと、有名人の友人が多い田原会長に挨拶。

「今日、遠山さん着てますか。」「多分来てないのじゃない。」

しばらくして、万年寝不足で地震に詳しい建築家の長島夫妻がお隣に。

 科戸の鵲巣−吹奏楽のための祝典序曲/中橋愛生

この字が読めない。「しなとのじゃくそう」と読むらしい。プログラムによると「科戸」とは風の起こる場所という意味で、鵲巣とはカササギの巣のようです。

曲はティンパニの一打で始まり、笙のような響きがクレッシェンドしていき短調のファンファーレが奏でられる。拍子木、木魚、マリンバなど多種多様なパーカッションが活躍しその効果音のなかファンファーレは繰り返される。

そして神秘的なサウンドになり、オーボエ、クラリネット、バスクラと風に揺れるようなメロディが引き継がれる。雅楽のような音がうねり、 笙のような音群がバンバン飛んできた。再びファンファーレのメロディがいろんな楽器で繰り返され盛り上がり、弾け、大河ドラマの戦闘シーンのような場面になる。弦バスの思いっきり弾くピチカートが弓を射っているようで印象に残る。そして突然、甘く、魅力的なメロディが聴こえてくる。現代的なつくりの中での美しいメロディなので、意表をつかれ、余計に印象が残る。

最後は全体クレッシェンドで終わった。と思ったらキラキラとパーカッションが余韻を奏でていた。終わったと思い何人かが騙されて拍手をしていました。

初めて聴いた曲ですが、気に入りました。コンクールで自由曲に取り上げるバンドがあってもいいと思いました。

司会の鴫原美香さんが入場。アニメのヒロインのような声です。バンドの紹介の中で、今年の新入生は50人と言ってました。へぇー

 プラハ1968のための音楽/K.フーサ

この曲は、私が高校生のころ、合歓音楽祭で八神純子ちゃんとオール名古屋ハイスクールステージバンドという名でビックバンドを演奏していた時、同じ合歓のステージで名電高校が演奏していました。

ティンパニが小さくテーマを刻み曲が始まる。このティンパニ奏者は、どういう音を出したいのか叩く前に我々に感じさせてくれる。そしてそのとおりの音を出す。アウフタクトの感じ方。聴衆への感じさせ方がすばらしい。背中の筋肉の使い方がいいのだと思います。私がゴルフで気をつけているのも背中の筋肉の使い方。ドライバーからパターまで背中の筋肉はとても大切です。パターやアプローチの距離感。ドライバーの安定したスイングも背中の筋肉が大切です。きっと彼はゴルフをやらせても上手くなるでしょう。

ティンパニに続き、木管、金管が重なり、緊張感を引き次ぎ盛り上がる。

アリアでは、一滴一滴しずくが落ちるようにマリンバが演奏。静かな緊張感。

ここで、聴衆のくしゃみが気になりました。けっこう大勢の人が咳き込んでいました。横浜はカゼが流行っているのでしょうか。会場も乾燥しているのかも知れません。 演奏会場の湿度を少し高めにすることで、くしゃみは防げないものでしょうか。

終曲に向けて少しずつ激しくなり、最初のテーマが流れ、スネア2台でリズムを強く刻み、再びテーマが流れ大音量で終わる。

小澤先生は、訳の分からない現代曲にちゃんとストーリーを作って分かりやすく語ってくれる。なるほど。と納得させるすばらしい演奏でした。

この演奏も、もう一度聴いてみたい。

 2006年課題曲 パルセイション/木下牧子  架空の伝説のための前奏曲/山内雅弘

2曲とも、前の2曲と比較し、曲自体の完成度が落ちるため、まったく印象に残ってません。作曲家の先生も制約の中一生懸命作ってい下さっているのは分かりますが、結果的にコンサートの流れを止めてしまうような選曲になったと思います。

課題曲は、よほどの名曲以外はコンサートで取り上げる必要はないと思いますがいかがでしょうか。

ただ、近くから、「 なんだ、課題曲は2曲しかやらないのか。」と残念がる声も聞こえました。どうしたものでしょうかね。

 休憩

私「長島さん、相変わらず忙しいの」

長島さん「ほんとに忙しいよ、労働基準局に言えない位働いてるよ」

私「そんなに働くとどこか体悪くなってません?」

長島さん「それがまったく健康なのよ、人間ドックのデータ的にもね」

すごいですね。こんなに良く働いて、残業もして、成果を残して体も健康。この人の部下は気の毒だと思いますよ。、仕事に失敗して長島さんにしかられて「すいません。昨日寝てないんです。」と 言い訳しても「ばかやろう!おれは三日間寝てねえぞ!」と反撃されそうです。

コーヒー飲みながら「やっぱり遠山さん来てくださってるらしいよ」っと田原さん、さっき、思い切って挨拶してけばよかったと思った私です。

 シャコンヌ ニ短調/バッハ

ファゴット良い音ですばらしい。オーボエの娘さんも芯がしっかりしていていい音してました。ただ体力面でもう少し強化されるともっといいソリストになる と思います。日本のサッカーと一緒で技術は充分力があるのにフィジカル面の弱さがオーストラリアに負けた原因。いっぱい食べて、キントレして、一回り大きく なりましょう。

中間の木管アンサンブルも清らかで、気持ちのよい演奏でした。

 牧神の午後への前奏曲/ドビュッシー

フルートは多分昨年もサロメで活躍した男の子だと思います。この子は凄い。上手いとか、音がいいとかのレベルではなく、心を揺らす表現が出来てます。グッときました。彼はいままでどんな生き方をしてきたのか、経験をしてきたのか、技術だけでなく、それを越える人生経験がなければこれだけのソロは出来ないのではと感心した次第です。涙が出そうになりました。

 トゥーランドット/G・プッチーニ 後藤洋編曲

メインはイナバウアーです。メインが一番練習不足のような気がしましたが、ホントのところはいかがでしょうか。神大なら、もっと綺麗に、もっと豊に表現できるはずと思っていました。有名なメロディがところどころ単調な歌い方になっており、合奏部分の音も、もっとクリアーな響きできると期待しておりました。最後は音の大きさと、小澤先生のいつにない大きなジェスチャーでごまかされてしまった感じです。でもブラボー。

 アンコール

小澤先生紺色のFIFAのハンカチを指揮台の手すりに丁寧にかけて

「今夜はこの日です。日本の健闘を祈って演奏します」

ワールドカップ日本対クロアチア戦の健闘を祈って選んだようです。

 アイーダ

舞台上3階客席の左右に5人ずつ10人のファンファーレ隊が並びアイーダのファンファーレを演奏。ベルの下には神奈川大学の旗を着けてました。

非常に優雅で品のあるテンポ設定。中間から終局へのテンポの変化もすばらしくブラボーでした。最後のドラも印象的。

手すりにおいたハンカチを客席に投げ入れるのかな、と思っていましたが、ポケットにしまって下がっていきました。

 美空ひばりメドレー

小澤先生「いつものです」といって、お定まりのエンディング2曲。

 星条旗よ永遠なれ

いつものように、ピッコロのスタンドプレーとマーチング隊の入場で大音量のエンディングでした。照明が明るくなっても拍手は鳴り止まず。私も満足して演奏会を聴くことが出来ました。

昨年の定期より、また1段レベルアップしているような気がします。今年のコンクールは有力校の3出休みのない珍しい年です。まだまだ厳しい練習は続くと思いますが、現役の皆様、スタッフの皆様、小澤先生、体に気をつけて、いい音楽を期待してます。 本日はありがとうございました。

皆様と「全国で会おう」と別れました。