《ブラスアンサンブルの神様、フィリップ・ジョーンズ氏 永眠》
名トランペット奏者、そして素晴らしい指導者として世界中のプレーヤーに慕われ、愛されつづけてきたフィリップ・ジョーンズ氏が1/17享年71歳にして永眠されました。
1951年にフィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブルを結成して以来、世の中にその魅力を再認識させ、ブラス・アンサンブルの地位を確立し、多くの後継者に道を拓いた彼の功績は、誰もが認めることでしょう。
P.J.B.E.のデビュー当時は、大型のブラス・バンドこそ盛んでしたが、彼らのような小編成のアンサンブルは例が少なく、音楽界からほとんど忘れられかけていたのでした。しかし、彼らのような驚異的なテクニックと幅広い表現力がブラス・アンサンブルの楽しさを改めて知らしめ、聴衆だけでなく作編曲家の創作意欲をも掻きたて、多くの素晴らしい作品が世に残されたのです。現在活躍している、ロンドン・ブラス、デニス・ウィック金管五重奏団、カナディアン・ブラス、エンパイヤ・ブラスなど多くの団体もP.J.B.E.が築き上げた土壌があってこそ、といっても過言ではないでしょう。
ブラスアンサンブル界の星とも言うべき人物だけに残念でなりませんが、彼らの残した見事な録音の数々が、今後もその栄光を伝えて行くことでしょう。
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フィリップ・ジョーンズ氏(英トランペット奏者)17日死去。71歳。
死因と死亡場所については明らかにされていない。
1928年、英国エーボン州バース生まれ。子供のころからトランペットを学び始めた。51年に「フィリップ・ジョーンズ・ブラス・アンサンブル」を結成、30か国以上で公演し、86年の引退まで活躍した。
また56年から約15年間にわたり、ロイヤル・フィルハーモニックやBBC交響楽団など同国の名門クラシック・オーケストラのトランペット奏者も務めた。(ロンドン支局)
<1/20 読売新聞 http://www.yomiuri.co.jp
記事より>
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私(木野)も、20年位前フィリップ・ジョーンズ・ブラスアンサンブルを東京文化会館に聴きに行きました。もう、ビックリ。最初から最後までしびれっぱばしでした。金管楽器って、こんなにやわらかく、表現力豊で、気持ちいいものかと。そのころの金管奏者はアマチュアからプロまで皆影響を受けたのではないでしょうか、本当に残念です。
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