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                   皆様、明和テレビの使命として今回も神大定期実況中継を見にいけなかったファンの皆様の為に放送いたします。 
                   
                  この記事を読んで、ホールに見に行った気になっていただければ幸いです。 
                   
                   
                  いつものように、ホール到着後神大OBチケットセンターへ。その周りには、今回もOBの皆様が輪になって会談。各有名芸術家とお友達のOB会長田原氏、ガーデン山のご近所さまだった益田氏、われらがドラムメジャー長島氏、その隣の輪にはジェリコの玉川氏、お子様も神大ブラスの杉山氏の教育界グループ。そして忙しそうに歩いてきた餃子の三橋氏。モックンもいたような気がする。あといろんな人にあったような気がする。 
                   
                   
                  チケットをもらって席に着く前に、CD売り場へ。私、神大のCDもDVDも全て持っているつもりですが、今回はコンサート会場でしか買えない「アンコール」という自主制作CDの最新版を購入しました。なんと1000円、安い。「ミスサイゴン」も入っていてお買い得です。皆さまにもおすすめします。 
                   
                  席に着くと左手は先ほどお会いした「寝ない休まない建築家」の長島氏。右手はバーナムアンドベーリーで指揮棒を振らずに指揮をした玉川氏、コンマスで下宿のご近所、益田氏。 
                   
                  開演までの間、この皆様と有意義な話をした、と思うけど中身をまったく思い出せない。 
                  拍手と共に、部員がステージに。 
                   
                  今月よりNHK教育テレビ「趣味悠々」で阪田氏のゴルフ番組が始まりました。第一回目のテーマは 
                   
                  「打つ前にミスをしない」 
                   
                  ボールを置く位置、目標に対する構えなど、ボールを打つ前にミスをしないということ。 
                  上手い人は打つ前からナイスショットを予言させる。つまり打つ前のミスがない。 
                   
                  下手な人は構えを見ててミスをするような空気を漂わせる。 
                   
                  神大ブラスは、演奏する前から美しい音が出てきそうな雰囲気を漂わせる。 
                  それは美しい並び方。全員座ったときのラインが美しい。楽器を構えたときの特にホルン、ユーホ、バスへとつづくラインは長島さんの建築を思わせるような素晴らしさです。 
                   
                  歌劇「盗むかささぎ」序曲/ロッシーニ 
                  この曲は吹奏楽でも昔から良く演奏される作品です。最初の木管トレモロが美しい。神大のクラリネットはいつもいい響きをしています。ゆったりと気持ちの良いテンポ感。テュッティも美しい。 
                   
                  少し気になったのは、70人くらいの編成でトロンボーン3本というのは少なく感じました。 
                  とくに中盤、後半とトロンボーンの活躍シーンが多くあり、たぶん先生はトロンボーンを浮き立たせるのではなく、金管中低音のブレンドされた重厚な音を聴かせたかったのだと思いますが、私はもうすこしトロンボーン中心のブレンドされた音を聴きたかったと思っております。 
                   
                  また、3拍子の1泊目のスピード感がずっと同じでした。できれば曲の展開と共に、スピード、深さの変化をだせればストーリーの切り替わりを楽しめたと思いました。 
                  何にせよ、オケでやっている曲を吹奏楽で演奏するのは世界中のプロオーケストラとの比較となるため大変なことですね。 
                   
                  ここで司会者登場。おや、いつもの人と違うようだ。岩崎里衣というフリーのアナウンサーらしい。 
                   
                  スペインでのコンクールで1等賞をいただいたという話と、次の3曲をコンクールで演奏したという話をされました。 
                   
                  ペピーダ・グレウス/パスカル・ペレ・チョヴィ 
                  いかにもスペイン風のテーマが木管より奏でられ、闘牛場で聴かれそうな節回しの(こぶしのような)メロディを情熱的に、さわやかに歌う。主旋律と対旋律のからみが美しい。まるで鮮やかな色の絹糸がスペインの深い青空の中で太陽に照らされながら綺麗に楽しそうに絡み合っているようでした。小澤先生、このあたりの作り方はさすがです。 
                   
                  Poema Polar/ファン・エンリケ・カネ・トドリ 
                  中低音のもやもやした旋律から始まり、その旋律がべつのもやもやした旋律と交差する。 
                   
                  ファゴットが何かを訴える。それにクラリネットなどが反応するが、さらにもやもやが続く、そのもやもやが立ち止まる。話しかける。しかし応えない。あきらめてまた歩き出す。もやもやもやもや、またファゴットが訴える。クラリネットがそれにまた反応する。ここでオーボエが別の意見を語りだす。クラリネットがこんどはオーボエに反応する。でももやもやもやもや。徐々にいろんな楽器がその訴えに重なり合う。 
                   
                  このままではいけないと分かってはいるものの、行動できないもどかしさ。と、言ったような曲。 
                   
                  司会者:ホワイエに1等賞の賞状とリボンを展示しています。ヨーロッパでは吹奏楽団ごとにフラッグがあり、そのフラッグに1等賞をもらってリボンを重ねる習慣があるのだそうです。でも、神大にはフラッグがなかったので、審査員の先生がバスドラムにリボンをつけてくれたそうです。 
                   
                  ここで小澤先生登場しコンクールの模様を解説 
                  小澤先生:むこうのコンクールは各団体1時間くらいの持ち時間がある。団体と団体の間に休憩があるんですが、そこで審査員がワインを飲みだし、時間になってもなかなか戻っjくれない。そのため演奏時間が2、3時間遅れるようです。 
                   
                  学生たちに海外では何が起こるか分からない。何が起こっても驚いてはいけないことを知ってほしかったそうです。 
                   
                  3つのジャポニズム/真島俊夫 
                  T.鶴が舞う U.雪の川 V.祭り 
                  ご存知真島先輩の描写的な作品。鶴の羽音を表現する扇をパタパタさせる場面で扇を持った2人が背中合わせに扇を斜め上に持ち音を立てる。そのしぐさがフラメンコのダンサーのようであった。 
                   
                  扇といえば扇君は北海道に転勤したらしい。ちょっと寂しい。 
                   
                  休憩 
                   
                  ロビーでコンマスだった太田さん、日本舞踊の太田奥様。お子様もご一緒。皆さんのお子様も大きくなりましたね。私のところも長男は24歳です。 
                   
                  交響組曲「寄港地」よりUチュニスからネフタ Vバレンシア/ジャック・イベール 
                  この曲を小澤先生の銚子商業がコンクール初演したとき。日本中の吹奏楽ファンが驚きました。 
                   
                  当時、ネリベル、マクベスなど、アメリカの派手な作品を取り上げる団体が多く、このような静かで長い長いソロのある作品がコンクールで演奏されるとは想像すら出来ない時代です。 
                   
                  この時うっとりとするような見事な歌い方をしたオーボエのソロはたしか海老さんとか言う女の子だったと思いますが、今はお幾つになられたのか。お元気にしてますでしょうか。 
                   
                  ガリトー/サンチアゴ・ロペ 
                  ここで再びスペインのゆったりとしたマーチ 
                   
                  ウインドオーケストラのためのマインドスケープ/高昌師 
                  この作曲家はいつも哲学的にしっかりと構築された曲を作っています。 
                  マリンバが暗い扉を開けて闇の中をゆっくりさまようような幻想的テーマから始り、教会の鐘がなりパイプオルガンのような重厚な響き。あたかも暗闇の雲海の隙間から金色の光が降り注ぎ、硬いカーテンのように前を閉ざされる。 
                   
                  パーカッションとバンドの混ざり方がすごい。 
                   
                  グルグルと葛藤した中で激しく訴えかけ頂点に達してT部が終わる。 
                   
                  静寂の中、ファゴットが悲しい訴え、マリンバとクラリネットがその訴えに心が揺れる。 
                  1つの答がオーボエより語られる。木管がなっとくしその答が全体に届く。 
                   
                  たぶんその答は「やさしさ」ではないでしょうか。 
                   
                  自分ひとりでは生きていけない。一人一人のやさしさが地球を、そして宇宙を救うのだというように私には感じました。 
                   
                  とても納得した曲であり演奏でした。 
                   
                  アンコール 
                  小澤先生「えぇーー、トリプルアクセル。真央ちゃん」 
                  浅田真央がフィギアスケートに使った曲という意味でしょう。 
                   
                  仮面舞踏会/ハチャトウリアン 
                  おどれるテンポ。1泊目の重さに対して2泊目3泊目の刻み方が見事で。軽快に踊れるテンポ感が見事でした。 
                   
                  美空ひばりメドレーから星条旗よ永遠なれ 
                  いつものSMでいつものように感動のフィナーレでした。あぁーよかった。 
                  演奏後は皆様との再会を約束し、青春切符でこられた益田さんと池袋まで帰りました。 
                  さあ、皆さま、今年のコンクールは名古屋です。 
                  まってます。来てチョーダイ 
                    
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