第62回全日本吹奏楽コンクール 本文へジャンプ

えー新潟です

ホテルからタクシーで会場に向かう時、運ちゃんとの会話

私「芸文まで」

運ちゃん「今日 吹奏楽のナントカがあるらしいですね」

私「全国大会があるのですよ、夜7時ごろ終わるから会社の人に言ってたくさん配送してね」

運ちゃん「分かりました。なんか、普段3000円で泊まれる駅前のホテルが今日は8000くらいするらしいね」

私「えーー、そうなんですか川崎さん」(相当古いギャグですいません)

吹連の皆様、地方はやめましょう。ホテルを取るのも大変なのです。参加される方も、練習会場とか宿泊場所とかいろいろご苦労があると思うのです。

 

会場に着いたら長谷川君(現 斎藤君)が待っていました。

長谷川「ここで益田さんと待ち合わせしているんです、チケットを貰うんです。」

私「それきっと私のチケットだよ、」とチケットを渡す

 

ここで、今回のチケットについても考えて欲しいのです。

ネットでの「チケットぴあ」 10分で完売なのです。

そして、なぜかネット(ヤフオク)では すぐに13000円で売られているではありませんか。

3000円のチケットが ですよ。

嵐のコンサートじゃあないのです。

ネットダフ屋ですよ。演奏を聴きたい人に ちゃんとチケットが渡るよう吹連の皆様 何か考えていただけませんでしょうか。

 

くそーー来年ネットダフ屋で儲けてやる  と一瞬思いましたが、いや いやいけませんいけません。

 

このあと、田原会長と東海大のOB会長、遅れて益田さん、長島夫婦と合流

長島夫婦はおじいさまおばあさまになられるようです 羨ましいです。長島さんに会われたら、「おじいさま、おばあさま」と言ってあげてください。



会場をみると、たまご型の音楽ホール、パイプオルガンもあり とても素敵なホールなのですが、コンクール会場としては小さい。特にステージが狭い。大ホールというより中ホールです。ステージへの搬入口も小さく低音ティンパニが何とか通れる程度。

これは、入れ替えに時間がかかりそうですし、接触事故もあるかもしれません。

 

吹連さんやはりやはり地方はやめませんか

 

私の席は15列目19 番ちょっと前過ぎです。

ポロンポロンとハープの音色が、これが予鈴のようです。

予鈴といえば、よく地方のホールでは場末の映画館のようなブーー音の所もありましたが、ここの予鈴は やさしくてよろしうございます。あら、つい、おことばもていねいになってきました。

 

さて、昨年より審査方法か変わっています。

従来は課題曲と自由曲をそれぞれ技術点 音楽点と細かく評価し 

課題曲:技術点 5 段階音楽点5 段階 自由曲:技術点5 段階音楽点5段階と合計20点満点の評価をしていました。

それが昨年から課題曲と自由曲を総合して3段階評価するということになったのです。

そして

Aが過半数以上のばあい金賞

Cが過半数以上で銅賞 残りが銀賞です。

 

私は、この評価方法になると 自由曲の音楽性が重要になるのではと思いました

 

さて、今回明和テレビでは豪華な勝手審査員を用意しました。

元学生指揮者2人(私を含めて)、元コンマス1 名に元ドラムメジャー1

 

今回、私はABC評価を次の基準で審査することにしました。

演奏を聴いた後、会場内で売っている11000円のCDを買ってもう一度聴きたいと思った演奏をA評価。そして実際に買います。

無料ならもう1 度ききたいなあ をB評価

それ以外をC評価とすることにしました。

 

1: 関西支部 大阪府代表 近畿大学吹奏楽部(指揮:森下治郎)4年連続30回目

 課題曲1: 最果ての城のゼビア(中西英介)

 自由曲:交響曲第3番より、第4楽章(J.バーンズ)

私の席は5列目 目の前にクラリネット奏者の表情が見えるほど近い席なのに クラリネットの音が聴こえません。サウンドのバランスに一考あるのではないでしょうか。

音の処理が単調ですこし雑に感じました。しかし、往年の近畿サウンドの重厚さは少し見えましたが、当時はもっと丁寧だったような気がします。

自由曲も音のスピード感の変化が出来ればもっと良くなると思いました。

勝手審査員 私C 田原氏B 益田氏A 長島氏B 結果 銀賞

 

団体入れ替えのとき、お手伝いの女子高生 慣れてないのか 何していいか分からす、ただ立ってるだけの子がいます。ちゃんと指示してあげましょう。

 

2: 西関東支部 埼玉県代表 文教大学吹奏楽部 (指揮:佐川聖二)3年連続22回目

 課題曲3: 「斎太郎節」の主題による幻想(合田佳代子)

 自由曲:コンコルディア〜調和によって〜(長生淳)

佐川氏指揮棒持たずに両手をひらひらさしての指揮。

相変わらず 音に納豆のような粘りがあります、音符の最後の最後までしっかり心を込めて歌いこんでいて気持ちいいです。

歌いこむあまり、音を押し込んだようにも聴こえ、それが独特すぎて好きか嫌いか分かれるのではと心配でした。

私は いつも佐川先生の歌いこみ方が大好きでしたが、今回は押し込むような歌い方が強く、私には、少しくどく感じる部分もありました。

私B 田原氏A 益田氏? 長島氏A 結果 銀賞

 

3: 東京支部 東京都代表 東海大学吹奏楽研究会 (指揮:福本信太郎)4年連続7回目

 課題曲5:きみは林檎の樹を植える(谷地村博人)

 自由曲:輪廻の八魂〜仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌〜(樽屋雅徳)

福本先生 左手に指揮棒を持ち、手だけではなく肩から前方に構えて音楽スタート

クリアでとても澄んだサウンド。敏感に表情を変えていく。音の処理もとても丁寧です。

デリケートに変化するこの曲の空気感をちゃんと表現できていて、ドキドキしました。

とても満足。

自由曲も各パートに移り行くメロディが同じ意思で繋がっていきます。太鼓も重みに変化をつけて、サビが効き音楽を締めています。音のないところの緊張感もグッド。

バズーン(ファゴットではないと思う)のソロもセクシーで雰囲気良し。ブラボーです。

なんか、タイムマシンで平安朝あたりに迷い込み、そこで見た褐色の景色、肌にあたる甘い風、たくましい武将に威圧され腰砕けになる自分。でも、その武将は優しく、両手で私を抱き起してくれました。なんと暖かい心だろうか。広い心、そして大きな愛を感じる素敵な音楽でした。

大ブラボーです

樽屋雅徳さんの曲でしたが、長生淳さんの曲のような雰囲気があります。

私A 田原氏A 益田氏? 長島氏A 結果 金賞

 

4: 関西支部 京都府代表 龍谷大学学友会学術文化局吹奏楽部 (指揮:若林義人)3休明け18回目

 課題曲4:コンサートマーチ「青葉の街で」(小林武夫)

 自由曲:交響曲第5番「革命」より、第4楽章(D.ショスタコーヴィチ/上埜孝)

希望にあふれる明るい表情で演奏していました。

しかし、マーチは難しい。今回の演奏では裏拍が重く前に歩きにくい演奏になっていました。しかし、最後の音の処理はさすがです。

自由曲も表情の変化がもっとできれば、ドラマチックに表現できたことと思います。前へ前へと向かってきてほしい音楽なんですが、これも裏拍がどっしりしていて、前に向かう心を後ろへ引っ張っているように感じました。

しかし、とても気持ちのいい良いサウンドです。演奏終了後は大拍手でした。

私B 田原氏B 益田氏C 長島氏A 結果 銀賞

 

5: 東海支部 静岡県代表 静岡大学吹奏楽団 (指揮:三田村健)2年連続12回目

 課題曲2:行進曲「勇気のトビラ」(高橋宏樹)

 自由曲:巨人の肩にのって(P.グラハム)

6/8のマーチと思われるが、演奏を聴いていると、6/8なのか2拍子系なのか良くわかりません。この違いをちゃんと表現しないと作曲者の意図が全く違ったものになってしまいます。

サウンドは素晴らしいです。

この自由曲は初めて聞きましたが、最初のところはブルックナーの曲に似ていて、重厚なサウンドを低音中心に音のピラミッドが出来ていて素敵でした。得意のアンサンブルも見事です。

惜しむのは、課題曲同様 拍子感がうまく表現できてなく、移り行くリズムの面白さを感じられませんでした。

私C 田原氏B 益田氏B 長島氏B 結果 銅賞

 

6: 九州支部 福岡県代表 福岡大学応援指導部吹奏楽団 (指揮:花岡金光)2年連続31回目

 課題曲4:コンサートマーチ「青葉の街で」(小林武夫)

 自由曲:「アメリカの騎士」より、選ばれし者(S.メリロ)

音の終わり方(切り方)をもっと丁寧にできると、綺麗なサウンドが生きると思いました。

自由曲では、サックス奏者、スタンドプレーでとてもきれいに演奏していました。緊張したことでしょうね。素晴らしかったです。できればソロなので、もっと思い切った表現をしてもよいかと思いました。押しと引き、特に引くときに魅力的に感じさせれば大勝利だったと思います。

全体的に強音が雑に感じました。強弱だけでなく、重さや色合いなども表現できるともっと良くなると感じました。

私C 田原氏C 益田氏B 長島氏C 結果 銅賞

 

休憩

田原さんとホワイエで雑談。私も田原さんも文教大ファンですが、ふたりとも今年の文教大の結果が心配でした

 

7: 東北支部 岩手県代表 岩手大学吹奏楽部(指揮:牛渡克之)28年ぶり14回目

 課題曲4:コンサートマーチ「青葉の街で」(小林武夫)

 自由曲:交響曲第3番より、第34楽章(J.バーンズ)

とても優しい音で共感できました。

ただ、マーチというのは意外に難しいんです。

実際演奏しながら歩いてみるのが一番なのですが、リズムが少し滑っていて歩きにくく感じました。

自由曲の最初の部分、神秘的にうまく表現されていました。そのあとのホルンのソロ、緊張なさったことでしょうね、聴いている私たちもドキドキして聴いていました。でも、勇気を持って、もっと大胆に歌っても良かったのではと思った次第です。でも、やさしさは感じました。あとは、場面の変化をちゃんと切り替えて表現できれば最高だったと思います。

私C 田原氏C 益田氏C 長島氏C 結果 銅賞

 

8: 九州支部 福岡県代表 福岡工業大学吹奏楽団 (指揮:柴田裕二)3休明け14回目

 課題曲5:きみは林檎の樹を植える(谷地村博人)

 自由曲:交響詩「ローマの祭り」より、主顕祭(O.レスピーギ/中村睦郎)

この課題曲は1小節1小節 1音1音 違う表情をださなければ、面白さが出ないようです。いつもどおりの厚く素晴らしいサウンドです。しかし、この課題曲を演奏するには、繊細で深い表現力が必要のようです。

おなじみの自由曲

福岡工大の重厚なサウンドに合っている自由曲と思います。

このサウンドに、リズムの面白さ、スピード変化の面白さの表現ができれば最高の演奏になったと思います。

このサウンドに聴衆大拍手。

私B 田原氏B 益田氏B 長島氏B 結果 銀賞

 

9: 北海道支部 札幌地区代表 札幌大学吹奏楽団(指揮:今井敏勝)2年連続11回目

 課題曲4:コンサートマーチ「青葉の街で」(小林武夫)

 自由曲:コラール前奏曲「おお、人よ、汝の罪の大いなるを嘆け」による幻想曲(伊藤康英)

マーチは難しい。このバンドは1拍目が滑っていて、歩きにくいマーチになってしまいました。最後の終わり方も、丁寧に音をまとめていただけるともっと良くなると思いました。

自由曲の最初のコラールのところ。具体的に何の祈りかが分かるまで表現してくださると、その後の展開がもっと生きてくると思います。パーカッションは裏拍をしっかりと感じて演奏すると、もっとがっちりした演奏になると思いました。

最後は弦バスで終わったほうが良かったように思いましたがいかがでしょうか。

私C 田原氏C 益田氏? 長島氏B 結果 銀賞

 

10: 東関東支部 神奈川県代表 神奈川大学吹奏楽部(指揮:小澤俊朗)2年連続42回目

 課題曲5:きみは林檎の樹を植える(谷地村博人)

 自由曲:バレエ音楽「中国の不思議な役人」より(B.バルトーク/小澤俊朗)

演奏前の背筋の伸びた姿勢が良く、一人一人が大きく堂々と感じました。神大だけ、指揮台の後ろに手すりが用意されています。小澤先生体調どうなのだろう

クレッシェンドが一つ一つ表情が違っていて神秘的です。音の形、リズムの形が前向きだったり、平らだったり、迫ってくるかと思えば夜空のかなたに消えて行ったり、

ふと周りを見渡すと、神社の中で、なぜか横になっている私がいて、巫女さんに囲まれ手や足を持ち上げられ ふわふわと浮かされているような不思議な気持ち、でもそれは不安ではなく、ほのかな桃の香りがして、とても気持ちいい。

自由曲はがらりと表情をかえ、鬼気迫る大迫力。いろんな塊がぶつかっては去っていく。

前に迫ってくる緊張感あるリズム表現、のっぺりと漂う世界感。多種多様な表情を見せてくれます。

こまかな間合いが素晴らしい。

最後のトロンボーン、直前まで練習しすぎたのか音が荒れていました。でも、これも、計算された表現かっと思わせるほど全体の構成が見事です。

どんどんどんどん音楽が聴衆に向かってくる。小澤先生の左手の動きが激しくなる。巨人がノシノシと仲間を連れて迫ってくる。激しく音が飛び交って大興奮のなか演奏が終了しました。

気が付くと、小澤先生の迫力におびえたのだろうか、手が震えていました。

ものすごい気迫のこもった名演奏でした。

演奏後、小澤先生、口をパクパクさせています。過呼吸ではないのかととても心配でした。

私A 田原氏A 益田氏A 長島氏A 結果 金賞

 

11: 中国支部 広島県代表 広島大学吹奏楽部銀賞 (指揮:温品慶明)2年連続12回目

 課題曲2:行進曲「勇気のトビラ」(高橋宏樹)

 自由曲:大阪俗謡による幻想曲(大栗裕)

6/8拍子のマーチをちゃんと表現できていました。正しい方向性を感じる演奏です。

指揮者は譜面を持ってこなく暗譜での指揮でした。節度ある気持ちいい演奏です。あとは、全体をみて音楽の中心の場所をちゃんと見つけて作り上げれば完璧です。

自由曲も、しっかりとしたテンポ感で楽しく聴くことが出来ました。クライマックスに持っていくリズムの形をもう少し迫ってくるように表現できれば良かったと思います。リズムの形です。テンポを速くするのとは違うんですよね。

方向性は合っていると思います。来年も楽しみなバンドでした。

私としてはAかBかとても悩みました。

私B 田原氏B 益田氏C 長島氏B 結果 銀賞

 

12: 北陸支部 富山県代表 富山大学吹奏楽団(指揮:建部知弘)3年連続6回目

 課題曲2:行進曲「勇気のトビラ」(高橋宏樹)

 自由曲:蒼氓愛歌〜三つの異なる表現で〜(清水大輔)

音楽的に、とても表情豊かな演奏。楽しく朗らかでいい気持ちにさせてくれるマーチでした。裏拍の感じ方も前向きで、ウキウキさせてくれます。

自由曲も表情豊かに演奏され、場面の変化も想像でき、とてもとても楽しい演奏でした。

細かいパーツが未完成ですが、そんなことどうでもいい。というような満足感溢れる自信に満ちた演奏でした。

建部氏は、まず音楽を作り、そこからバンドのサウンドを作り直すというやり方なのでしょうね。多分練習風景も楽しいのだろうなぁと思って聴いていました。いつか練習を見てみたいと思った次第です。

私C 田原氏A 益田氏B 長島氏B 結果 銀賞

 

いやあ、みなさまありがとう。楽しかった。

この審査方法の場合、自由曲の印象が採点に大きく影響すると思っていましたが、聴き終わってみると、課題曲での印象が自由曲中も残ってしまい、いくら自由曲でいい演奏しても課題曲での印象が悪いと自由曲にもその印象が引きずってしまう。つまり、課題曲がより大切になると思いました。

 

診査発表の前に小澤先生の近くにいるらしい六角橋吹奏楽団団長の吉田さん(だったと思う)を長島さんから紹介され、小澤先生の体調を聴いてみましたが、まったく健康とのこと。いやいやホッとした次第です。

 

審査結果は金賞がたった2つでした。金賞2つというのはいつ以来でしょうか、吹連のホームページを見ると金賞を増やすために審査基準を変えたと書いてましたが、A評価が過半数という明確な基準を設けたために寂しい結果となってしまいました。でも、私が聞いた限り、金賞に値するのは東海大と神大の2校だけだったと思います。

この違いは、ただ強い、弱い、だけではなく、12分間をどのようなドラマにするかしっかりと構成をして、そのための表現力をきっちり作れたかどうか。

細かく言えば、リズムの形、大きさ、サウンドの押し、引き、さらには色や匂いなども表現できる。

それができたのは、この2校だけだったと思います。

大学生の皆さんには力の差はなかったと思います。やはり指導者です。もっと本当の音楽を知る新しい指導者の出現を待ちたいと思った次第です。

 

では、昨年同様吹連の基準で勝手審査員による審査結果を発表します。

 

金賞 東海大 神奈川大

銀賞 近畿大 文教大 龍谷大 東海大 福岡工大 札幌大 広島大 富山大

銅賞 福岡大 岩手大

 

おやおや、なんと 実際の診査とほぼ同じ、違ったのは静岡大だけでした。さすが豪華勝手審査員です。

 

さーて、長谷川君(現在:斎藤)だけは仕事の都合で帰ってしまいましたが私たちは田原会長のご用意いただいた会長いきつけの場所に移動です。

会長は全国どこにでも行きつけの店があります。すごいです。

 

会食の中で、私が斉木君のフェイスブックの話をしたら、松島(現 長島夫人)が写真みたいというのでフェイスブックの子の写真をみせると

長島夫人「だれだかわかんない」

「・・・・・・・」

みんな「だれだかわかんない」

斉木君。覆面をとって写真を撮りましょう。

 

そして集合写真。

さあ、皆様、来年は札幌です。遠いですが一人でも多いOBの皆様と再会したいと思っております。いや、その前に、2015年1月9日サントリーホールでの定演でお会いしましょう。