2005全日本吹奏楽コンクール大学の部予選結果 本文へジャンプ

今年の吹奏楽コンクール、各地区で涙と感動の代表争いがありました。大学の部も動いてます。

全地区代表が決まりましたので、代表団体の紹介と、地区大会の様子を知っている限り公開します。

北から順番です。

北海道支部代表 札幌地区 浅井学園大学吹奏楽団 (指揮 : 菅原克弘) 出場
 課題曲 3: ストリート・パフォーマーズ・マーチ(高橋宏樹)
 自由曲 : 序曲「ピーター・ルー」(M.アーノルド/近藤久敦)

ドラマでした。北海道といえば北海道教育大学函館や札幌大学という全国代表の常連様がいました。常連を倒して代表になるというのは、想像以上の大変な出来事です。

まず、札幌地区大会で、過去金賞受賞している札幌大を破り、そして、北海道大会で、常連の教育大函館、釧路、をも破ったのです。浅井学園大学、おめでとうございます。とてもいい思い出が出来た事でしょう。さあ次は全国でもドラマを作りましょう。

TBTさんのhpによれば、同バンドは2001年にコンクール初参加しB編成・地区金。02年・B編成支部金、03年・A編成地区金、04年・A編成地区金、そして今年は初代表と、急激に成長してきたバンドのようです。

指揮の菅原先生は同大学の助教授であり、札幌市消防音楽隊楽長、札幌吹奏楽団・常任指揮者、そして札幌東商業高校吹奏楽部でも指揮をされているそうです。全国大会での熱演、期待してます。

東北支部代表 宮城県 東北福祉大学吹奏楽部 (指揮 : 松崎泰賢) 3年連続回目
 課題曲 1: パクス・ロマーナ(松尾善雄)
 自由曲 : 残酷メアリー(田村文生)

激戦の東北地区を勝ち抜いたのは、今年も東北福祉大でした。これで3出達成です。自由曲は田村作品。コンクール受けしない難曲での代表です。いったいどんな演奏をしたのでしょうか。

「残酷メアリー」とは16世紀半ばのイギリス女王メアリー1世のことで、多くのプロテスタントを迫害した非道の女王。田村作品を聴衆に理解させるのは大変です。頑張ってください!


東関東支部代表
 神奈川県 神奈川大学吹奏楽部 (指揮 : 小澤俊朗) 3休明け35回目
 課題曲 1: パクス・ロマーナ(松尾善雄)
 自由曲 : 楽劇「サロメ」より 七つのヴェールの踊り(R.シュトラウス/M.ハインズレー)

休み明けの年は、どの団体でも不安一杯です。私も後輩を信じていましたが結果が出るまで気をもんでいました。

今年は、得意中の得意「サロメ」。この難曲は小沢俊朗氏により銚子商業高にてコンクール初演され、その後は全国各地の有名バンドがコンクールなどで取り上げました。神大も今回で3回目、98年にも自由曲として演奏し、琵琶湖ホールの観客にスタンディングオベーションされました。ただ残念なのが、過去の名演は著作権の問題で音源は残っておりません。

1つ心配なのが、大阪国際会議場の音響です。琵琶湖ホールと違い、繊細な響きが伝わりにくいホールなのです。金賞の常連に課題曲Tが多いのも、このホールを考えた選曲だと思います。


西関東支部代表
 埼玉県 文教大学吹奏楽部 (指揮 : 佐川聖二) 2年連続15回目
 課題曲 3: ストリート・パフォーマーズ・マーチ(高橋宏樹)
 自由曲 : 紺碧の波濤(長生淳)

コンクールで佐川氏の演奏を聴くのは、私の楽しみです。リズム表現の難しい課題曲Vを、どのように表現してくれるのかと期待が膨らみます。

自由曲は今年 創価グロリア吹奏楽団の委嘱作品として同バンドの定期演奏会にて初演された曲です。私も初めて聴かせて頂きます。


東京支部代表 

東京都 駒澤大学吹奏楽部 (指揮 : 上埜 孝) 2年連続18回目
 課題曲 1: パクス・ロマーナ(松尾善雄)
 自由曲 : 交響曲第5番「革命」より 第4楽章(D.ショスタコーヴィチ/C.B.ライター)

東京都代表 玉川大学吹奏楽団 (指揮 : 田中 旭) 出場
 課題曲 2: マーチ「春風」(南 俊明)
 自由曲 : 交響曲第2番より(F.ティケリ)

この地区もドラマでした。駒澤大は順当と思いますが、常連の創価大、中央大を破り、2つ目の代表になったのは玉川大でした。超激戦の東京地区の代表です。快挙です!

指揮者の田中氏は教育学部の教授で、日本クラリネット協会の常任理事をされているようです。また、ティケリ作品は全国大会初演。私も初めて聴かせて頂きます。とても楽しみ。

駒澤大は昨年「木星」を取り上げました。「木星」という聴き慣れた曲で、あれだけ楽しませてくれるとは思っても見ませんでした。意表をつかれた思いです。今年も皆さんご存知の「革命」。昨年のように私たちを楽しませてくれることと期待してます。


東海支部代表
 静岡県 静岡大学吹奏楽団 (指揮 : 三田村健) 3年ぶり回目
 課題曲 4: サンライズマーチ(佐藤俊介)
 自由曲 : ハリソンの夢(P.グラハム)

東海地区もドラマです。例年は三重大と静岡大の代表争い。しかし今年は、静大と争ったのは岐阜教育大でした。キューネル氏が指揮をして何年経ったでしょうか、やっと岐阜教育大も自力をつけてきました。

代表の静岡大は三田村体制になって3年目、代表に返り咲きました。


北陸支部代表
 富山県 富山大学吹奏楽団 (指揮 : 前田佳美) 4年ぶり回目
 課題曲 2: マーチ「春風」(南 俊明)
 自由曲 : 二つの交響的断章 (V.ネリベル) 

3出の金沢大に代わり、今年は4年ぶりに富山大が代表です。自由曲は、私の好きな曲の一つ。ネリベルの持つ立体感、緊張感、を期待してます。


関西支部代表

 大阪府 近畿大学吹奏楽部 (指揮 : 守屋英二) 2年ぶり23回目
 課題曲 1: パクス・ロマーナ(松尾善雄)
 自由曲 : 大阪俗謡による幻想曲(大栗裕)

 京都府 立命館大学吹奏楽部 (指揮 : 篠原康浩) 2年連続回目
 課題曲 1: パクス・ロマーナ(松尾善雄)
 自由曲 : 管弦楽のための舞踏詩「ラ・ヴァルス」(M.ラヴェル/天野正道)

近畿大学のことが心配で、大阪府大会まで聴きに行ってきました。しかし、心配無用、気迫のあふれる演奏で代表復活です。

立命館大は昨年に続いて連続出場。近畿大とは対照的な色彩感あふれる自由曲。

大阪府大会を見に行って思ったことですが、関西は代表2校あるので、府県大会も2校づつ代表を出してはいかがでしょうか。


中国支部代表
 岡山県 川崎医療福祉大学ハートフルウインズ (指揮 : 岩田俊哉) 2年連続回目
 課題曲 2: マーチ「春風」(南 俊明)
 自由曲 : ブルーシェイズ(F.ティケリ)

この地区もドラマ。1点差内に3校、広島大、山口大を紙一重の差で代表に。彼らの思いも込めて、全国での名演を期待してます。

ここも玉川大と同じくティケリ作品


九州支部代表
 福岡県 福岡教育大学吹奏楽部 (指揮 : 平山貴博) 3年ぶり回目
課題曲 2: マーチ「春風」(南 俊明)
自由曲 : 「シンフォニア・タプカーラ」より 第1楽章(伊福部昭/松木敏晃)

中学、高校の部では、大いに暴れまくった九州勢。今年は、私の好きな福岡工大が3出で休みで残念ですが、この激戦地区を何と学生指揮者が勝ち抜きました。

毎回、スタンドプレーなど見せてくれる福岡教育大。今年も何か演出があるのでしょうか。

 

それでは皆様、全国大会(10月22日)まで、風邪など引かず体調気をつけて、いい思い出を作ってください。

 2005年全日本吹奏楽コンクール全国大会大学の部

 日時:2005年10月22日土曜日14:50

 場所:大阪国際会議場